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レポート

企業のメセン・人事のホンネ ─ サイバーエージェント

マスナビ編集部

企業のメセン・人事のホンネ ─ サイバーエージェント

新卒採用活動(企業広報解禁)が3月1日に解禁され、就職活動が本格スタートしました。3月中旬から3月末のエントリーシート締切に向けて鋭意作成中の学生に向けて、広告業界各社の新卒採用担当から応援メッセージをお届け。また学生の皆さんが気になる、エントリーシートや面接でのチェックポイントについても語っていただきました。

【取材者プロフィール】
サイバーエージェント 新卒採用人事シニアマネージャー 寺脇英雄さん
2013年にサイバーエージェントに入社。インターネット広告の仕事を6年間した後、2019年10月から新卒採用を担当。2021年4月からは新卒採用人事のシニアマネージャーに就任。

──学生がインターンシップに参加する際に意識したほうがいい点はありますか?
インターンシップは選考や面接だけではわからない企業や業務の理解を深めることができる点で意義があります。面接の20~30分足らずで仕事や働き方、企業のリアルを理解するというのは難しい。リアルを知ることで、自分が本当にやりたいことなのか、確認するのに活用してほしいですね。

気になっているもののインターンシップに参加するほどでも…と尻込みするのではなく、なにか引っかかるものがあると感じた会社にはフットワーク軽くインターンシップ応募をしてみるといいです。就活初期には具体的なイメージがなくても、インターンシップに参加することでイメージを深めることができます。

──エントリーシートではどういった点を見ていますか?
エントリーシートだけではなく採用全体に言えることですが、「一緒に働きたい」と思った人に次の選考に進んでいただいています。サイバーエージェントの場合、最初の選考は提出してもらった動画と文章を元に判断をします。具体的な合格ポイントがあるわけではありませんが、人柄が伝わってくるか、会って話してみたいと思うかを合格ラインとしています。

──会ってみたいと思われた学生に共通するポイントはありますか?
“自信”でしょうか。私たちの選考は学生の過去にフォーカスをします。これまで取り組んできたことに対して、自分で考え抜いて決断をして後悔がないとわかる方々は自信に満ち溢れています。それは動画や文章でも伝わってきます。

──面接で必ず聞いている質問はありますか?
なぜこの方はこういう性格になったのか、という点は気にしています。30分という短い時間でその学生のすべてを理解できるとは思っていません。ただ、企業が採用活動をするためには経営判断が必要です。その判断のためには理由が求められます。過去の行動や動機、きっかけなどを聞いて、なぜそういう性格になったのかを深堀りしています。

学生によって深堀りされたときの回答のレベルはまったく異なります。ご自身の中の当たり前になっている価値観が言語化できているかどうかは重要ですね。その人の中に答えはあるのに言語化できていないというケースは往々にしてあって、それはもったいないなと感じています。その価値観を言語化してもらうために、私たちはいろいろな質問をして見つけようとしています。

学生の皆さんは素直に話すことが一番だと思います。話が流暢で弁が立つ必要はありません。多少、話に詰まることがあっても、人として信用できそうか、嘘はついていないな、と感じることができれば、一緒に働きたいと思えます。一方で、きれいな言葉を並べているけれども、気持ちが乗っていないなと感じるケースもありますね。

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──就活をする学生さんへエールをお願いします。
自己PRをするのになにかすごい経験をしている必要はありません。なにをしたのか、どう感情が芽生えたのか、どういう結果になったのか。「感情」「事象」「結果」をビジュアライズして話すことができれば自分自身を伝えることができるはずです。


サイバーエージェントには「会社を、楽しもう」というスローガンがあります。これはサイバーエージェント社員に向けたメッセージですが、ぜひ皆さんにも就活を楽しんでほしいです。何事も一生懸命にのめり込んでやらないと楽しくありません。学生から「自分には強みがなくて…」という話をよく聞きます。でも20年近く生きていたら強みがないことなんて絶対にないと思っています。自分には良いところがない、と嘆かずに全力で打ち込んでみてください。


※2022年1月に取材した内容を掲載しています。肩書・採用方針などは当時のものです。