どのような就職活動をしていましたか?
就職活動は、大学2年の秋ごろから意識しました。仲の良かった2学年上の先輩がちょうど就活を終えたタイミングです。先輩の苦労話を聞き、中学から大学までずっとバレーボールしかしてこなかった自分は、就活で話すことがないのではと危機感を覚え、長期インターンシップに行くことを決意しました。広告は「思い描いたことを形にして、いろいろな人に影響を与える」というイメージがあり、クリエイティブな仕事に憧れがあったので、広告業界のインターンを探しました。最終的にデジタルマーケティング会社を選び、記事の制作などをしていました。
ただ、いざ就活本番となったときには、電通や博報堂などの大手広告会社は倍率も高く、入るのが厳しいのではないかと思い、短期インターンシップに参加したハウスメーカーや製薬会社の営業職の新卒採用を受けていました。家をつくること、薬を売ることにはクリエイティビティはないかもしれませんが、目の前の人を幸せにする点では、広告と共通点があって楽しそうだなと思っていました。5月ごろには、どちらの業界からも内定をいただけて、これで就活を終えようかと思っていました。
しかし、人生でなにが一番楽しかったのかを振り返ってみたとき、高校の文化祭を思い出したんです。舞台製作や音響担当、演者など、さまざまな立場の人が力を合わせて一つのものをつくることが好きだったな…と。広告の仕事はまさにこういうことができますよね。元々は広告業界が好きで、長期インターンにも行っていたのに、なぜ広告業界の本選考を受けていなかったのだろう? とその時ふと疑問に思い、就活を再開しました。
そこで、統合プロモーション業界大手のテー・オー・ダブリュー(TOW)を受けました。ホームページの実績を見たときに、自分が知っている事例もあって華々しく、さまざまなことに挑戦できそうだと思ったからです。面接では、「広告業界でクリエイティブな仕事に携わりたい」という気持ちを素直に話せたことが、うれしかったです。選考のスピードは早く、トントン拍子で内定まで至り、入社を決めました。
入社してから現在までの仕事内容は?
配属当初から変わらずプロデューサーとして働いています。元々、プロデューサーには、いろいろな業種の方とコミュニケーションを取りながら仕事を進められる点に魅力を感じていました。最初は先輩のアシスタントとして、例えば「あるタイアップ企画が実現できるのかどうか調べてほしい」と依頼され、関係各所に電話してタイアップできるかどうか聞く、というようなリサーチ業務が多かったです。
その後、数年間で、さまざまな案件に携わるようになりましたが、初めてメインで担当した大人用尿ケア用品のPR動画の制作が特に印象に残っています。商品のアピールポイントに、「激しい運動をしても尿もれしにくい」という点があり、スポーツジムとのタイアップ施策を代理店担当者と一緒に考案。「尿もれに悩む女性が尿ケア用品を着用することでアクティブな生活を手に入れられた」という動画のストーリーを組み立てました。モニター選出のオーディションから立ち会い、対象者の50代の女性を選出しました。3カ月間のスポーツジムのプログラムにずっと密着し、その女性がみるみるうちに痩せてきれいになっていく様子を見て泣きそうになりました。最初から最後まで密着できたので、とても感慨深かったです。
このように、ただ動画を制作して納品するだけではなく、PR会社と協力してプレスリリースをつくる、さらに広告も出稿するなど、複合的な案件に携わることができるのが当社のいいところだと思います。イベントという手段に捉われることなく、幅広い領域のプロモーションに携わっていくことができました。試行錯誤の繰り返しの中で得た経験が自分の財産になり、それが次の仕事でも活かせた瞬間にとてもやりがいを感じます。
今後の目標は?
施策全体をきちんと俯瞰でとらえたうえで、統合的にコミュニケーションをプロデュースできる人材になれるよう頑張ります。先輩たちからも頼られるくらいの存在になりたいです。また、TOWにはさまざまな案件がありますが、社員数は200名規模とコンパクトな組織なので、気になる案件に手を挙げやすい環境です。だから、いろいろと首を突っ込みながら、積極的に取り組んで、より経験を蓄えていきたいです。
学生のみなさんへメッセージ
チャレンジ精神がある人、好奇心旺盛な人にぜひ入社してほしいですね。当社はイベント会社というイメージが強いかもしれませんが、イベントは数ある手段の中の一つです。先ほどお話ししたように、イベントや動画、PRとさまざまな課題解決の手法があり、クライアントの業界も多岐にわたるなかで、元々興味のない商材を担当することもありえます。なんでも楽しめて、興味を持って取り組めることが大事です。
私のように、広告業界に興味を持っていたものの一度諦め、結局就職活動をやり直すというようなことにならないよう、興味のある業界・企業はぜひ積極的に受けてほしいです。選考段階に入ってからも、企業を比較しながら考えられる時間はあるので、広い視野を持って、就活に取り組んでいただければと思います。