どのような学生時代を過ごしていましたか?
高校時代から、体験を通して人の心がどう動くのかを考えることに興味を持っていました。コンセプトがはっきりしているコンテンツに触れることが好きでしたね。好きなことを学びたい気持ちから、マーケティング学科がある大学を選び、ゼミでは「どうしてその商品が消費者に選ばれたのか?」など、消費者行動を分析していました。
また、学園祭実行委員の活動では学園祭のコンセプトづくりにも携わったり、ウエディング業界でオーダーメイドの結婚式をつくるインターンをしたり、とにかくさまざまなことに打ち込んだ学生生活でした。ゼミ、インターン、バイト…とにかく常に動き回っていた学生生活でした。
ブラビス・インターナショナルを選んだ理由を教えてください。
「ブランディングの仕事がしたい」と思っていたからです。ブランディングというワードは、大学の図書館でマーケティングに関する書籍を探していた際に知りました。「人にどう感じてもらうか」をつくるのがブランディングなのではないかと思い、人の感情とモノづくりが結びつけられる仕事がしたいと考えました。
当社に出会ったのは就職活動を始めて間もないタイミングだったのですが、業務領域を知ってすぐに第一志望の企業になりました。当社の面接は想像以上に柔らかい雰囲気で、緊張するよりも自然に取り繕うことなく臨むことができました。
また、面接の場で「当社はまず何がしたいかを聞いたうえで、その人らしい個性を伸ばしていける環境がある」とお話しいただいたことも魅力的でした。面接でも強みを伸ばしてくれるようなスタンスで、例えば「どんなことをしている時が楽しい?」と質問されるなど、その人らしさを評価されていたように感じます。若手のうちからブランディングという軸でさまざまなプロジェクトに携われる当社に入社を決意しました。
現在の仕事内容を教えてください。
商品のブランド、企業自体のブランドなど、さまざまなブランディングに携わっています。人からどう商品や企業の価値を感じてもらうか考え、価値をつくるためにブランドの戦略を考えています。コンセプトの考案からネーミング、コピーの制作まで携わり、ブランドの世界観全体を考えられるポジションです。
企業内のブランド担当や商品企画部の方と主にコミュニケーションを取ります。例えば新しい商品をつくる場合、生産管理の方やブランド担当の方など、商品に関わるさまざまな方とグループをつくります。私たちはブランドの専門家として、ブランディングの視点で意見を出していきます。飲料なら中身だけが開発できていてコンセプトがない状態から、ブランドをつくり上げます。他の飲料とどう違うのか、試飲などを通じて比較し、商品の見られ方を検討しています。
商品に関わるさまざまな部署の意見を取りまとめるマネジメント力が必要だと感じます。大学で消費者分析をしていたからこそ感じるのは、メーカーの視点と消費者の求めるものにはギャップがあるということです。メーカー側の一員として商品に携わっていると、どうしても商品の良さを伝えたくなりますが、第三者の立場から俯瞰し両者にとって良い意見を出すことを意識しています。
いままでで一番印象的なお仕事はなんですか?
子ども用品ブランドのプロジェクトです。有名なブランドに勝てるブランドをつくるために始まったプロジェクトで、ブランドへの提案内容の考案はもちろん、プロジェクトづくりの段階から関わっており、印象に残っています。
提案内容をつくる段階で、デザイナーも含めた全社員から意見を募りました。マーケティングの視点や消費者目線だけではなく、クリエイティブな視点も取り入れたいと考えたからです。デザイナーは、ただデザインの良し悪しを考えているのではなく、人の行動をデザインで変える意識を持っています。「こういう世界をつくりたい」というイメージが湧いている人が多いですね。言葉だけでは行き着けない、感覚的なアイデアが集まりました。また、実際に子育てを経験している社員のアイデアも参考になりました。どのような商品に惹かれたのか、実体験ベースに意見をもらいながら提案に組み込んでいきました。
全社の意見が詰まった内容をクライアントに提案した際、無事当社の提案を採用してもらうことができました。社員とクライアントの気持ちが一致したと感じられてうれしかったです。
今後の目標を教えてください。
これまではいただいた案件の価値を高めることを意識していましたが、これからは経験を活かして自分でプロジェクト自体をつくりたいです。こちらからコンサルティングする動きを増やしたいと考えています。また、コンセプトをつくるだけではなく、クライアントとのワークショップの手法自体も考えたいです。私たちが介在することで、唯一無二の価値をよりつくれるようになるのではないかと思います。
また現在、本能に関わる独自メソッドを作成中です。「こういうのがいい」という感覚を言語化する取り組みです。感性を言語化して説明できるよう、どのようなタイミングで心が動くのかをマップ化しています。さまざまな感覚を集め、人の心が動くポイントを洗い出したことを提案に活かしていきたいですね。
学生のみなさんへメッセージをお願いします。
心に赴くままに経験したことが、仕事に活きています。そして、仕事も楽しんだ方がうまくいきます。学生生活ではしなくてはいけないことも多いですが、楽しいな、いいなと思うことはどんどん経験してほしいです。
当社には、好奇心を持ち、考えることが好きな人が向いていると思います。一緒にディスカッションすることを楽しめる人と働けたらうれしいです。当社はいろいろな人がいるのが強み。個性はその人らしさとして大切にしてもらえる環境があります。今まで心が動いたことをぜひ、面接の場でお話しいただきたいと思います。