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「なぜうちなの?」の質問に答えるには! 広告会社大手3社の違いを知ろう

マスナビ編集部

「なぜうちなの?」の質問に答えるには! 広告会社大手3社の違いを知ろう

就活では、同じ業界内で複数社の採用試験を受験することになりますよね。「なぜうちを志望しているの?」という質問に答えるためには、それぞれの企業の特徴を掴み、自分にとって魅力的に思える点を整理する必要があります。

ここでは、日本の広告会社のうち大手3社の電通・博報堂・ADKについてご紹介します。同じ広告会社とはいえ、ビジネスの仕方、得意分野、求める人物像には違いがあります。ぜひこの記事を読み、企業研究の手がかりにしてください。

電通ってどんな企業?

広告業界を目指す人なら誰もが知っているであろう電通。同社が日本国内の広告市場におけるシェアで売上1位であることは有名ですが、実は、単独の広告会社としては世界でもNo.1の売上実績を誇ります。

電通は、1901年に創業した日本広告と電報通信者が前身です。これまで長い期間積み上げてきた実績と信頼、そして社員のアイデアを活かし、単なる広告宣伝にとどまらず、総合的なソリューションの提供や経営コンサルティングを行っています。「Integrated Communication Design」が電通の事業領域。ときには、商品の企画など広告以外のことに携わることもあり、「広告会社」の枠を超えてクライアントの課題解決をしています。また、2019年の新卒採用から「デジタルクリエーティブ職」の募集が始まるなど、デジタル分野のさらなる成長に向けても動き出しています。

電通には、アイデア次第でどんなことにも挑戦できる環境があります。もちろん入社は狭き門ですが、「電通という環境を手に入れて、成し遂げたいことがある人」にぜひチャレンジしてほしい企業です。

博報堂ってどんな企業?

博報堂は国内第2位の売上を誇る総合広告会社で、1895年の出版広告取次業として創業しました。実は電通よりも長い歴史を持っているのです。

博報堂の特徴は、「生活者の視点に立つ」ことを徹底している点です。「生活者」とは、普通に生活をする私たちのこと。1981年に生活者の動態を調査・分析する「生活総合研究所」を設立して以来26年間、同じ内容を生活者に質問する「生活定点」の調査を続けています。このデータを分析することで、時代による価値観の移り変わりや、生活者が求めていることの本質を知ることができます。クライアントの課題解決のためには何が必要なのか、消費者の目線を知った上で、最適な提案ができるのです。

また、「パートナー主義」を掲げてビジネスを行っていることも特徴のひとつです。かつての広告会社はスペースブローカー的な事業をメインで行っていましたが、博報堂は1981年に「マーケティング・エンジニアリング企業」を宣言。以来、クライアント企業やメディアを総合的にサポートする姿勢を貫いています。

同社は、博報堂DYメディアパートナーズと共同で新卒採用を行っています。生活者とクライアントとメディアのトライアングルの中で、クライアントの課題解決をすることが博報堂/博報堂DYメディアパートナーズのミッションです。この三者を取り巻く環境の変化を柔軟に捉え、さまざまな視点からのアイデアを活かすため、「個性」を持った方が求められています。内定を目指すなら、まずは自分の個性を見直すことが重要です。

ADKってどんな企業?

1999年、旭通信社と第一企画の合併により発足したADK。国内では、売上第3位を誇ります。現在は下記の4社に分社化しています。

●ADKホールディングス
ADKグループの純粋持株会社。グループ各社に人事や総務などのバックオフィス機能を提供しています。

●ADKマーケティング・ソリューションズ
課題解決の提案や実施を担います。デジタルやマスメディアのプランニングやバイイング、データを活用したソリューションの提供を行っています。

●ADKクリエイティブ・ワン
総合クリエイティブ会社。クリエイティブおよびプロモーション領域における、プランニングから制作まで一貫して行います。

●ADKエモーションズ
各種コンテンツの企画や制作を担います。テレビアニメを中心としたライツビジネスや商品の販売などを行います。

他の広告会社にはないADKの特徴として、コンテンツビジネスが活発な点が挙げられます。ADKは数多くのテレビアニメや実写特撮番組に関わり、企画、キャラクターの商品化、海外への番組販売などを行っています。例えば、『ドラえもん』『クレヨンしんちゃん』『仮面ライダーシリーズ』など、誰でも知っているような有名コンテンツに関わっています。また、同社がキャラクターの版権をもっていることも強みのひとつです。これらのキャラクターを活用した広告をつくりたいと思っている企業は、ADKに広告の制作を依頼することになります。ほかにも、漫画やアニメを原作とした舞台やコンサート事業にも携わるなど、さまざまな展開をしています。今後もコンテンツビジネスはADKの武器となるでしょう。

また、既成概念にとらわれず、新しいことに挑戦しようとする風土もADKの特徴です。就活生のみなさんは、同社が「スタメン採用」という新しい採用制度を取り入れていることで、その風土を実感できるかと思います。年齢や役職に関わらず、若手でも良いアイデアであれば採用される環境です。自ら考え、実行したいという意志がある方は、ぜひチャレンジしてみてください。

まとめ

同じ広告業界の企業でも、各社に違った強みがあります。入社してやってみたいこと、かなえたいことは見つかりましたか?

もちろん事業内容だけではなく、社風にも大きな違いがあります。気になる会社があったら、実際に働いている社員の先輩に直接話を聞く機会を設けると良いでしょう。OB・OG訪問をすることで、自分が働くイメージがしやすくなります。またマスナビのイベントを通して現役社員に働きぶりや雰囲気を聞くこともおすすめです。

企業を深く理解することで、「なぜこの企業に行きたいのか」を明確にできます。自分だけの志望動機を準備して、自信を持って選考に挑みましょう!