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レポート

実はこんなに大変だった!? CM制作の流れを理解しよう

マスナビ編集部

実はこんなに大変だった!? CM制作の流れを理解しよう

テレビやYouTubeなどを見ると、毎日たくさんのCMが流れています。一つのCMが出来上がるためには「企画コンテ」「演出コンテ」「撮影」「試写」などたくさんの工程があり、またプロデューサー・ディレクター・プランナーといったさまざまな職種の人々が関わっています。どのような役割の違いがあるのか、どういった働きぶりなのか、CM制作における一連の流れを理解しましょう!

CMができるまで

1.オリエンテーション

商品を売り出したいクライアントから広告会社に対して、対象となる商品の詳細や広告の狙い、目的、スケジュール、予算などの説明が行われます。


2. スタッフ打ち合わせ

オリエン内容の確認、プレゼンテーションのスタッフ編成、スケジュールの設定を行います。


3. 広告コンセプトの決定

依頼された商品の広告活動全体の核となる「考え方」「方向性」を決定します。


4. 表現コンセプトの決定

広告コンセプトに基づいて、広告の「表現の基本となる考え」を決定します。


5.表現の開発・表現案の作成

表現コンセプトに基づいて、コピー・アート・映像アイデアを描きます。媒体の特性を踏まえて、具体的な表現案を練り上げます。


6. プレゼンテーション

クライアントに対して、マーケティング戦略・媒体計画・予算見積もりなどとあわせ、具体的な制作物によるクリエイティブ提案を行います。


7. 実施案決定

広告主が検討し決定する。場合により訂正案を再度提出することもあります。


8. プレゼン決定案の確認

実作業に向けて、プレゼン案で修正する点はないか、クライアントの意向を確認します。


9. スタッフィング

企画に応じてCMプロダクション及びプロデューサー、ディレクター(演出家)の選定を行い、さらにクリエイティブスタッフを選定しチームを編成します。


10. 演出コンテ作成

演出家を中心にプレゼン案をより詳細なプランへと具体化したコンテの作成を行います。場の具体的設定、カット割り、演技の種類、映像と音声の兼ね合いなど個々の要素について提案・検証が行われます。


11. オールスタッフミーティング

プロデューサーを中心に演出コンテ実現に必要なスタッフを編成し、企画の狙いを演出コンテで説明します。各担当スタッフは指示された担当パートに関する提案を持ち寄って、全体のすり合わせを行い、実施案を決定します。


12. プリ・プロダクション・ミーティング(PPM)

クライアント、広告会社、プロデューサー、演出家、それぞれのクリエイティブスタッフを交え、撮影プラン、担当パートの細部の確認をします。PPMには撮影前最終確認を行う第一次PPMと本編集前最終確認を行う第二次PPMがあります。また、この段階までに、主に広告会社と制作会社(プロダクション)の間で、見積、予算が妥当であるか、整合性が取れているか確認します。


13. 撮影

海外ロケ・国内ロケ・スタジオ撮影・タレント撮影・商品撮影・特殊撮影など、テレビCM制作のメインとなる重要な素材づくりです。


14. 編集・MA

撮影された素材から、候補となる数案を簡易的に編集し(オフライン編集)、そこから選ばれた案を本編集します。コマ数の調整、色味の調整、デジタル合成処理、タイポグラフィの調整なども行います。映像素材に音の要素を編集する作業がMAと呼ばれており、音楽、SE(効果音)、ナレーションなどが加えられます。音楽プロデューサーが企画の段階から入り、イメージに近い楽曲を探したり、作曲家を起用してCM用のオリジナル曲を作成したりするケースもあります。


15. 初号試写

仕上がった最初のテレビCMをクライアントに見せます。了解が取れれば完成となりますが、修正して再度提示することもあります


16. 局入れ

テレビ局へデータを送付します。

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