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レポート
マンガ「広告界就活あるある」
うえはらけいたさん
『広告界就職2023』(宣伝会議発行)では、広告業界の特殊な就職活動の事情を面白く・わかりやすくまとめたマンガ「広告界就活あるある」を巻末に収録しています。これは広告・マスコミ業界を目指す学生のための就活応援サイト「マスナビ」で連載中の「ゾワワの神様」のスピンオフマンガで、主人公の「ぼく」が広告会社に入社する前の話です。
就活解禁日の3月1日より、マスナビにて特別にマンガ「広告界就活あるある」を無料公開します。また著者のうえはらけいたさんによる就活生の皆さんへの応援メッセージも合わせて掲載いたします。
広告界就活あるある
著者のうえはらけいたさんからの応援メッセージ
もう10年以上も前の話になってしまいますが、僕が就職活動をしたときの話を少しだけさせてください。
僕の就活には、そこそこ長い間、どの業界を志望するのか定まっていない期間がありました。商社、広告会社、新聞社、コンサル…「よく知らんけどなんか凄そうな企業」を片っ端から受け、どこに的を絞るかは選考に通ってから決めよう、という浅はかな考えで動いていた記憶があります。要は典型的な「大手病」だったのだと思います。
そんな僕が、就活を進めていく過程で、間違いなく自分には広告しかない、と確信する瞬間がありました。それが、その後自分が入社することになる企業の「会社案内」を眺めていたときのことです。
それまでの僕は、どの企業の会社案内を眺めていても(頭でその業界の業務内容は理解できても)感覚的に興奮を覚えるような瞬間はありませんでした。
しかし、その会社案内を眺めているときだけは、鼓動が高鳴り、激しい感情の変化に晒されている自分がいることに気づきました。この会社で働いている自分の姿を想像したり、仕事を乗り越えたときの感動を想像したり。最終的には、入社もしていないのに業務のプレッシャーに押しつぶされそうになったりもしました。
興奮冷めやらぬうちに冊子を閉じたとき、その表紙に体温で文字が浮かび上がる仕掛けがあることに気づきました。そこには「あなたの熱を求む」と書かれていました。
就職活動をしていると、情報の波に飲まれ、心身ともに疲弊して、もう何を信じたら良いのかわからなくなるような局面が多々あります(それだけは10年前も今も変わらないでしょう)。
そんなときは、結局の所自分が「何に最もドキドキしているのか」を信じるのが一番だと思います。僕にとってはそれが、あの会社案内でした。ESに詰まったり、選考で悩んだとき、自分の「ドキドキ」と向き合うことが、一つの解決の糸口になると信じています。
日夜おかしなニュースばかりが報じられるようなご時世ですが、どうか皆さんの就職活動が、希望に満ち溢れたものになることを祈っています。
うえはらけいた
著者プロフィール
うえはらけいたさん
1988年、東京都生まれ。2016年に株式会社博報堂から多摩美術大学に編入し、マンガを描き始める。卒業後は広告会社などでデザイナーをしながら活動していたが、2020年4月にマンガ家として独立。現在はSNS、Webメディアを中心にマンガ作品を発表している。著書に『コロナが明けたらしたいこと』(アスコム)。
Twitter:https://twitter.com/ueharakeita