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レポート

企業のメセン・人事のホンネ ─ 博報堂/博報堂DYメディアパートナーズ

マスナビ編集部

企業のメセン・人事のホンネ ─ 博報堂/博報堂DYメディアパートナーズ

新卒採用活動(企業広報解禁)が3月1日に解禁され、就職活動が本格スタートしました。3月末のエントリーシート締切に向けて鋭意作成中の学生に向けて、広告業界各社の新卒採用担当から応援メッセージをお届け。また学生の皆さんが気になる、エントリーシートや面接でのチェックポイントについても語っていただきました。

【取材者プロフィール】
博報堂/博報堂DYメディアパートナーズ
人事局 人事部 マネジメントディレクター(新卒採用のチームリーダー)
利光健一さん
新卒で博報堂に入社。入社後は、ビジネスプロデューサーとして、クライアントのコミュニケーション戦略領域に携わる。2017年に人事局に異動し、労務領域を担当。2020年4月より人事部に異動となり、現在は新卒採用チームのディレクターとして業務に当たる。

──貴社ではインターンシップを実施していますが、インターンはどのように活用したらいいでしょうか?
広告会社と一言で言っても、具体的にどのようなことをしているのかが見えづらいと思っています。テレビCMや新聞広告といったクリエイティブ制作や、制作したクリエイティブをどこで露出するのかというメディアバイイングという面は表に見えているわかりやすい部分だと思います。しかし世の中に届くまでに数多くの工程があり、「そんなことまで考えているのか!」というのを、インターンを通じて発見してほしいですね。

──エントリーシートのポイントを教えてください。
博報堂/博報堂DYメディアパートナーズでは、エントリーシート内にパーソナルコアシートと呼ばれるシートを入れています。これは、学生時代に力を入れたことよりも、人生をかけて頑張ってきたことや、これから頑張っていきたいこと、そして自分らしさを言葉にすることに挑戦してほしいと思って作成したシートです。自分らしさを自分の言葉にするのは難しいことだと思いますが、決して完璧である必要はありません。このシートから学生の皆さんの“らしさ”について、一緒に深掘りするような対話をしていきたいと思っております。

この「パーソナルコアシート」は自分の強みややりたいことを学生の皆さんが理解しやすい形式になっています。当社を受けるためだけではなく、他企業の選考を受ける前にも自分自身を理解するためにぜひ使ってほしいですね。

──面接で必ず聞いていることはありますか?
必ずする質問はありません。強いて言えば、提出してもらったパーソナルコアシートに基づいて話を深堀していきます。

質問ではありませんが、面接時間が余ればフィードバックを可能な限りしたいと思っています。博報堂/博報堂DYメディアパートナーズには「YES and」という文化があります。もっと個々の個性を活かすためにはこうしたら良いのではないか、と共創する文化です。短い時間ですが、社員も本気で学生と向き合いたいと思っているからこそ、もっとこうしたら良くなると感じた、ということは時間の限りお伝えできたらと考えています。

──ガクチカや自己PRが思いつかない、という人もいます。ヒントになるものがあれば教えてください。
「偏愛力」という言葉があります。なにかに偏って愛情を注ぐ力のことです。みんな平等に時間は流れていくなかで、人はなにかしら好きなことをやってきていますよね。仮に同じ部活動をしていたとしても、その部活動に対する考え方、愛情の注ぎ方は人それぞれだと思います。

「なにをした」ではなく、「どう感じたか、どういうことを大事にしているのか」に興味があります。100人をまとめ上げてきた人も3人の仲間を大事にしてきた人も自分を追求する人も、それぞれにとって大事な愛情の注ぎ先があるはずです。そこが自身を表現することにつながるのだと思います。

──どういった人に博報堂/博報堂DYメディアパートナーズにチャレンジしてほしいですか?
一言でまとめるのは難しいですが、「人に対して興味がある」こと。もっと言えば「人の心の機微に興味がある」ことでしょうか。広告会社はテレビCM、新聞広告などをつくる、一発勝負の世界だと思われがちですが、実際は違います。もっと長い目線で統合的に考えていく必要がありますし、人の生活そのものをデザインできないかという視点で我々の仕事は進んでいきます。データやテクノロジーの活用も、その根底にあるのは、「人がどういう気持ちになって、どういった行動を起こすのか」という人の感情です。「人の心がどういう時に動くのか」を考えられる人はぜひチャレンジしてほしいです。

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──学生に向けてエールをお願いします。
我々のカルチャーには「きみなら、どうする?」と語り合う文化があります。入社したら年次関係なく対話をする機会が数えきれないほどたくさんある会社です。そんな文化の会社だからこそ私たちは学生のみんなが思っている以上にみんなのことを知りたいと思っています。

学生の皆さんと話していると、社会人を雲の上の人のように思っているケースを多々聞きます。普段そういう話し方ではないはずなのに、突然かしこまって空回ってしまうこともしばしばです。でも私たちは、
そんなかしこまらないで、普段会話するぐらいの気持ちで向き合ってほしいと心から思っています。背伸びをする必要はありません。ぜひまっすぐにぶつかってきてほしいです。



※2022年1月に取材した内容を掲載しています。肩書・採用方針などは当時のものです。