株式会社JTBコミュニケーションデザイン

どのような学生時代を過ごしていましたか？

外国語学部に進学し、中国の言葉や文化、歴史、経済を学びました。北京に1年留学しましたが、横断歩道を渡るのもスーパーの列に並ぶのも、ただ順番を待っているだけでは対応されないので、どんどん自分から進んでいかないといけないような環境でした。主張することが求められるので、たくましくなったと感じます。日本にいたら知ることができなかった外国人の考え方に触れて、「この外国の考え方は素敵だな」と思うこともありましたし、反対に「日本のここはすごいところだな」などと日本の良さを実感できることもありました。

入社理由を教えてください。

留学の経験から、新しい気づきや出会いによってその人の価値観が良くなったり、選択肢を広げられたりすることのできる仕事がしたいと考えていました。その思いは、さまざまな業種でかなえられると思います。たとえば商社に入って発展途上国にすごいインフラを持っていくことや、メーカーに入って日本の商品を海外に届けることも当てはまります。旅行関連の仕事も海外に行くきっかけづくりができます。広告業界も世の中に発信することで新しい世界観をつくることができます。したがって、業界を絞らずさまざまな企業を見ていました。

当社のことはJTBグループの求人情報を見ているときに知りました。私が就活をしていた当時はイベントに特化した会社として存在していたのですが、イベントという形のないものをつくって人々の交流を生み出せるのは面白そうだと感じ、志望しました。

会社規模も大きくないため分業されておらず、営業も企画もできる点が魅力的でした。スキルの幅も広がりますし、さまざまな仕事に携われるのは楽しそうだと思いました。また、海外の仕事にも携われることや手を挙げればJTBグループの海外の支店への出向もでき、キャリアアップしたいときにグループ内でかなえられることも入社の決め手となりました。

現在の仕事内容を教えてください。

2013年に入社し、企業、自治体、官公庁のイベントを企画し、運営の手配に携わっています。クライアントの顧客をどう増やすのか、クライアントの製品をどう購買につなげるか、どう企業をブランディングするか。これらの課題を解決する一つの手段として、イベントを提案します。

イベントの形はセミナーやカンファレンス、懇親会などさまざま。懇親会で盛り上がるコンテンツやデジタル施策も考案します。また、予算管理やイベント当日の準備、タイムマネジメントなど、イベントの最初から最後まで一貫して携わります。

同じようなセミナーでもクライアントによって要望も来場者も違うので、正解がなく機転を効かせて提案し、形にすることが大切です。

いままでで一番印象的なお仕事は？

入社5年目に、グローバルコンサルティング企業の社員とその家族も含め1000人以上が来日し、1週間にわたって実施するイベントにメイン担当として携わったことです。

クライアントの担当者はヨーロッパ人、アメリカ人など海外の方がほとんどで、まず言語の壁に当たりました。また、同じイベントでも日本のクライアントと海外のクライアントでは喜ぶポイントが違います。たとえば、海外では食事の質やイベントの派手さは重要視されますが、細かい部分はあまり気にしません。こういうところを気にするのかと、カルチャーショックを受けました。さらにビジネスの作法もあるなかで、どう意思疎通したらよいのか、日々悩みながらクライアントと接していました。

イベントを終えたときの達成感は、忘れられません。クライアント側の担当者から、「いままでで一番いいイベントだったよ」と声をかけてもらえて、とてもうれしかったです。自分のキャリア、スキルも上がったのではないかと思います。

そしてこのイベントの経験を経てもう少し海外のイベントを勉強したいと思い、その後1年間ハワイにあるグループ会社に出向。イベントのコーディネーターとして経験を積みました。このように、やりたいと思ったタイミングでチャレンジできる点は、JTBグループでよかったことだと感じます。

学生のみなさんにメッセージをお願いします。

イベントという形がないものをつくるので、自分で考えながら行動する力が重要です。また、イベントの制作・運営は当社だけでは成り立たず、外部の協力会社も関わるので、ともにつくり上げる仲間を大切にできる方と働けると、心強いです。

自分の選択肢や視野を広げていくことで、自分はこういうのが好きかも、行きたい道はこっちかも、とだんだん方向性が見えてくると思います。わたしは留学で視野が広がったと感じますが、決して留学に行かなくても、自分のいまいるコミュニティのなかでも人の多様性を感じるタイミングはあるのではないでしょうか。ぜひ自分の世界を狭めずに、さまざまな世界を知って、足を運んだり体験したりして、将来のことを考えてみてほしいです。