広告業界を目指したきっかけを教えてください。
元々日常の中でテレビCMや駅・電車の広告などを見て、広告の制作意図を考えるのが好きでした。いつも何となく目にする広告が、人の心を動かせるものだと感じてワクワクしていたんです。また、そんな広告に関わることができる仕事は面白そうだと漠然と思っていました。
さらに興味を持つきっかけとなったのは、大学2年の春に取り組んだ陸上部のマネージャー勧誘のチラシ制作です。今までマネージャーとして培ってきたサポート体制を後輩に引き継ごうと思ったときに、マネージャーが定期的に入部しないという課題があり、勧誘チラシを制作することに。知識もない中で試行錯誤しながらチラシを制作しました。その後、そのチラシを見て興味を持ち、マネージャーとして入部してくれた人がいたんです。自分の考えたアイデアやクリエイティブが、誰かの反応を得て心を動かしたという体験。日々こんな体験ができる広告業界って良いなと思い、志望するようになりました。
JR東海エージェンシー(JTA)に入社を決めた理由を教えてください。
人に対して、生活を彩るような前向きなアプローチができる広告に興味を持っていたため、交通系のハウスエージェンシーを中心に受けていました。交通メディアは生活者の導線上にあるため目にする機会が多く、日常に溶け込んだ広告だと感じていました。その中でも、JTAは東京・名古屋・新大阪を通る新幹線の広告を扱っているため、経済圏や観光資材を活かした大規模な広告展開も可能だと考えていました。
人の温かさも入社を決めた大きな理由の一つです。説明会から内定後の懇親会までに会う社員全員が、親身に話を聞いてくれる人でした。また、ハウスエージェンシーと聞くとどうしても交通系だけを扱っているイメージや堅苦しいイメージを抱くかもしれませんが、総合広告会社として扱う商材は多岐にわたり、社員も広告が好きで気概のある人が多いです。それに惹かれてJTAに入社しました。
入社後の仕事内容について教えてください。
所属している交通広告部では、東海道新幹線やJR東海の在来線の車両や駅メディアを販売・管理しています。私は東海道新幹線の額面広告や電光文字広告、グリーン車搭載誌などの新幹線車内メディアの販売・管理に従事しています。
お客さまである広告会社や社内の営業部から広告掲出の申し込みを受けた後、駅への申請や広告内容の審査、掲出作業の指示など広告掲出までの管理を行います。
はじめから希望のメディアが決まっていることもありますが、相談ベースでのお話も多く、広告主の意向を聞きながら最適なメディアを考えて提案を行うことも。また、より世の中のニーズに沿ったメディアを考える新規メディアの開発も交通広告部の仕事です。
一番印象に残っている仕事を教えてください。
入社1年目から関わり、翌年にリリースした東海道新幹線の改札ステッカー広告のメディア開発です。私が入社した当時、JTAではコロナ禍で落ち込んだ収入を回復させるべく、新たな収益源を模索していました。
新規メディアの開発は「やりたい」という意思を持つだけでは実現には至りません。新たな広告枠を設けたときの売り上げの見通しや駅業務サインの視認性の担保などを考える必要があります。
実際に広告主へ提案をする広告会社や社内の営業部へのヒアリングを元に、広告料金や掲出場所などの調整を行いました。特に大変だったのは、広告主の要望と駅の事情を踏まえた調整です。広告主の要望を最大限に反映しつつ、公共交通機関としての駅案内に支障がないように掲出方法を検討して折衷案を模索しました。
リリース後には実際に申し込みもいただき、なかには年間での広告掲出につながったこともありました。世の中の需要に沿った新しい広告枠の創出に携われた良い経験でした。
どんな後輩に入ってきてほしいですか。
自分の興味を突き詰めている人です。好きなものや学生時代に頑張っていたことなど、一つでもずば抜けたことがある社員は印象も強く、素敵だなと思います。また、好きなことがあると、社内からもお客さんからも頼れる有識者として、知識を仕事に活かせることも。例えば私の同期は、名古屋配属後にある球団のファンになりましたが、部署の垣根を越えて有識者として企画に携わり、その球団との仕事につなげていました(笑)。
つまり、いろいろな興味関心を突き詰めた人が集まっているのが広告会社。何かを突き詰めている人は一緒に仕事をしていて楽しいです。
最後に学生へのメッセージを教えてください。
今は就職活動などでネガティブになり、社会人は仕事が忙しく大変という不安な気持ちが大きくなっているかもしれません。でも、社会人は楽しいです。
あとは、学生のうちから自分の興味関心に任せていろいろなことに挑戦するのみ。どこかに行ってみたり、何かをやってみることが、意外と自分の気持ちに気づくきっかけになります。学生時代にとにかく何でも取り組んでみることが、社会人になってもつながる何かを見つけるきっかけになることも。自分に素直に向き合うことがきっと今後に活きるはずです!