株式会社ライトパブリシティ

株式会社ライトパブリシティ
ロゴ:株式会社ライトパブリシティ
業種:
広告・映像制作会社、広告会社
勤務地:
東京都
得意分野:
テレビ、ラジオ、雑誌、新聞、プランニング、プロデュース、クリエイティブ、その他
募集職種:
営業系、クリエイティブ系

美術部 アートディレクター 鈴木奈々瀬さん

広告の道へ進んだきっかけはなんですか?

北海道で生まれ育ち、東北の美術大学に進学しました。広告ポスターは就職して東京に出てくるまで、ほとんど触れる機会はなかったです。大学でもプロダクトデザインを学んでいたので、グラフィックデザインの経験は、本当に仕事を始めてからなんです。

ただ、面白い発想をすることが好きだったので、学生時代はよくアイデアコンペティションに応募していました。「新しい視点を見つけ、新しい価値をつくる」ことに、とてもやりがいを感じました。

立体・平面に捉われず、いろいろなアイデアやデザインを考えられる仕事はないか、と思ったときにアートディレクターという職種を知りました。アートディレクターは、クライアントの課題に答える手段はさまざまです。それがポスターやCMかもしれないし、新しい商品かもしれない、イベントやサービスかもしれない。アートディレクターになるために、まずは広告制作会社を目指すことに決めました。

当時『流行通信』のデザインをしていた服部一成さん(ライトパブリシティ出身)の影響や、キユーピーの広告やパッケージデザインをしていた細谷巌さんへの憧れから、ライトパブリシティで働きたいと思うようになりました。

大学の専攻はプロダクトデザインだったので、制作物も立体が多かったです。そのため、ポートフォリオには、切手デザインなどでグラフィックを入れたり、クライアントであるキユーピーのプレゼントキャンペーンのデザインを自主制作して入れてみたりしました。グラフィックデザインだけではなく、発想力や目の付け所を評価してもらえる構成を心がけました。

現在までの業務内容を教えてください。

入社後は美術部に配属され、先輩アートディレクターの元でデザイナーとしてアシスタントをしていました。3〜4年目からは少しずつ一人でできる仕事を任せてもらったり、競合コンペに参加したりする機会も増えていき、数年後にはアートディレクターになりました。

アートディレクターになってから変化したのは「発言する責任が伴う」こと。デザイナーの頃は、アートディレクターの指示を元にデザインすることがほとんどでした。でも、アートディレクターになってからは、企画に対して自分なりの考えや思いを積極的に発言し、信じてもらう必要があります。

そういう意味で、学生時代に挑戦していたコンペは、伝える力を鍛える場になっていました。説得するための資料作成やプレゼン準備は、いまもクライアントへの提案で活きています。学生時代に一人で制作に没頭することももちろん良いことですが、外部からのお題に応えるコンペにもチャレンジしてほしいです。自分なりのプレゼンテーションのコツが見つかってきます。

印象に残っている仕事はありますか?

「meiji THE Chocolate」のパッケージデザインです。商品の大幅リニューアルのタイミングで、すごく力を入れたいと依頼をいただいたのです。そこで、社内のデザイナー10人くらいで社内コンペを開催し、その中で選ばれたのが自分のデザインでした。

今回の仕事の場合、すでに世界観やターゲットはクライアント側が明確に定めていました。商品自体も昔からあるものでしたが、「Bean to Bar」という概念がなかなか世の中に浸透せず苦戦していたという状況です。

私が考えたのは、商品の特徴である「大人の嗜好品」をデザインでどう表現するか。今までの商品は、産地やカカオについての説明が多く、大人=リッチ・エレガントと解釈をしてデザインがされていました。しかし、リッチを表現することで、嗜好品のイメージにつながるわけではないと考えたんです。そこで、Bean to Bar本来のクラフト感を大切にして、手に取ったときに気分が高まる仕様という視点からデザインを深めていきました。

出来上がったデザインはチャレンジングなもので、クライアント内でも調整が大変だったようですが、無事リニューアルを迎えました。結果的に多くのメディアに取り上げていだだき、いくつかの賞も受賞できました。デザイン関連の賞だけでなく日経トレンディ賞という、より世間の興味関心を表した賞もいただくことができました。デザインの力で「Bean to Bar」という新しい価値を広げることに貢献できたと感じました。まさに私がアートディレクターを目指したときの目標である、「デザインの力で新しい価値を世の中に知ってもらうこと」を実現できた仕事だと思っています。

今後の目標を教えてください。

世の中に広く知られていない商品やサービスなどを、デザインの力で風向きを変えられる仕事がしたいと思っています。担当しているクライアントに大香という企業があります。日本の住環境や気候・風土にあわせた、暮らしに寄り添う香りを届けるフレグランス「暮らしの香り」のブランド立ち上げの段階から携わっています。

気付かれていないけれど、見方によって新しい価値が生み出される瞬間を創造できるようなデザイン力を身につけていきたいと考えています。

最後に学生へのメッセージをお願いします。

デザイナー・アートディレクターは、制作に向き合う時間が長いです。だから、とにかくものづくりが好き、面白いことを考えるのが好き、とメラメラ静かに情熱を持っている人が向いていると思います。

また、考えるだけで終わらず、実行に移せているかが大切です。試しにデザインしてみたら意外とうまくいかなかったということもいまだ往々にしてあります。
検証を億劫だと思わずに楽しみながらできる人は強いと感じています。良いアイデアが浮かんだら、とにかく行動に移すことを意識して、学生のうちにいろいろ挑戦してみましょう!

創業/設立/沿革
創業 1951年4月10日
代表者
代表取締役社長 杉山恒太郎
本社・事業所
本社:東京都中央区銀座7-12-17
関連企業
株式会社プロモーションズライト
株式会社オーエスエル
従業員数
61人(2024年4月現在)
平均年齢
39.6歳(2024年4月現在)
資本金
1,000万円
売上高
42億円(2022年3月期実績、グループ連結)
株式公開有無

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