どのような学生生活を過ごしましたか?
中学から高校までソフトボールを続けたのちに、農業大学に入学しました。農業大学を選んだのは、もともと食への興味があったことや農業高校の漫画を読んで今まで触れてこなかった農業に関心を持ったことがきっかけです。
サークル活動はよさこいを選びました。スポーツを続けたい気持ちもあったのですが、大学のキャンパスにスポーツ系サークルがなかったので、キャンパスでいちばん活気のあるサークルだったよさこいに挑戦しました。練習頻度も高く、運動部ではないにしろ結構ハードでしたね。100人ほどのメンバーでひとつの作品をつくるのは、やりがいがありました。私は日本最大級のお祭りで部長を務め、全体指揮や雰囲気づくりをしていました。
就職活動はどのように進めましたか?
農業大学だったので、まずは食品関連で企業を探しました。食品関連といってもさまざまな企業がありますが、自分で提案できそうだというイメージのあった食品商社を中心に受け始めました。
しかし、説明会に行くなかで商社は自分に合わないと感じるようになりました。仕入れ先を自分で見つけて、自分が良いと思ったものを売ることができると思っていましたが、業務内容を聞いてみるとメーカー主導で商品を仕入れて分配するといった趣旨が強いように感じられました。「もっとこうしたら良くなるのではないか」という自分の意見を自発的に提案できる環境が理想だったのです。農業大学出身なので食品にこだわって企業を探していましたが、食品以外の分野に挑戦してもいいのではないかと思い、方向転換しました。
食品商社の説明を聞いて、自分は「何かをよくする、何かと何かをつなぐことがしたい」と気づいたとき、広告業界であれば広い範囲でそのような仕事に関われるのではないかと思いました。広告は、ふとした時に誰かの心に響く、気づきを与えるものだと思います。私自身、電車通学中に車内の広告を見ていて、心が動いた経験がありました。
また、農業の勉強をするなかで、せっかく良い作物をつくってもそれが広く伝わっていかないことにもどかしさも感じていました。農業の魅力をどのように伝えたらよいのか考えることもありました。そこで、人の心に訴えかけられる広告という手段を用いて良いものを広める仕事に挑戦したいと考えるようになりました。
毎日広告社を選んだ理由はなんですか?
さまざまな媒体に触れたいと思っていたので、総合広告会社を志望していました。なかでも毎日広告社は、社員のみなさんが学生に真摯に対応し、私の話も親身に聞いてくれるので、社風も良いのだろうと感じ取れましたね。
面接も印象的でした。志望理由や学生時代に頑張ったことなど、私が話したことに対して褒めてくれたのです。他の会社では「ここってどうなの?」と細部まで聞かれ、厳しくジャッジされているように気分になりましたが、毎日広告社は自分の強みや目標を認めてくれて伸ばしてくれると感じました。このような環境であれば自分の意見を積極的に言えそうだと思ったことが入社の決め手です。
入社後の仕事内容を教えてください。
2年目まではデジタルの部署で、Web広告のプランニングや入稿、レポートの作成などをしていました。提案の段階から結果の分析まで一貫して携わり、Webの基礎が身につきました。担当クライアントもエンタメ系もあれば製薬会社もあり、幅広くさまざまな案件を担当できて経験が積めました。自分が提案した内容が採用、実施されるとうれしかったですね。
3年目からは営業として、テレビ局や公共団体を担当しています。テレビ局の仕事は、たとえば街中のポスターやサイネージの提案、Web広告の提案があります。テレビ局はシーズンで放映番組が決まっているので、その時期に合わせて「街でこのようなイベントを開催したら面白いのではないか」「この場所に仕掛けをつくったら話題になるのではないか」などアイデアを出しています。社内で話し合いながらアイデアを膨らませるのが楽しいです。
また、社内にメディアプランナーというポジションはいないので、営業でもメディアプランニングに携わることができます。どの媒体に出稿したら効果が出るか、自分で考えて提案できるのも楽しいポイントです。
会社の規模はあまり大きくはないので、自分でやらないといけないことも多いですが、自分でなんでもできる環境だとも言えます。営業なのでクライアントと社内スタッフの間に立って細かく調整しないといけない仕事ももちろんありますが、企画を考えたりクリエイティブに関わったりできるのは当社の営業の良さだと思いますね。どこまで案件に深く関わっていけるかは自分次第。自分でも手を挙げて積極的に挑戦していますが、「こんなことがしてみたい」と社内で声を上げていると先輩が案件に誘ってくれることもあります。
思い入れのある仕事はありますか?
官公庁に、メディアプランニングを含めた提案をしたことです。営業に異動になって初めてプランニングにも関わった案件で、結果も出せたので思い入れがあります。
2年目まではWebだけに関わっていたのでテレビも新聞もなにも詳しくないなかで、企画の全体的なバランスを見ながら複数の媒体の特徴をとらえてプランを組んでいくのは初めての経験でした。過去の多数の企画書を掘り起こしたり、先輩にアドバイスをもらったりしてなんとか企画をつくりあげ、見事提案した内容が採用されました。採用されたはいいものの、扱ったことのない媒体の進行だったのでかなりバタバタしましたね。Web広告もプランに含まれていたので、Webだけが当時心の拠り所でした(笑)。企画が採用されてから4カ月進行に奔走しましたが、無事形になってほっとしました。
わからないことが多くバタバタしているときに、すぐに頼れる先輩が近くにいたのはありがたかったです。わからないことはすぐに聞かないと、自分でボールを抱えたままになり、仕事が止まってしまいます。自分で考えることももちろん大切ですが、考えても答えが出てこないときもあります。先輩は私が相談したら忙しくてもしっかり答えてくれるので、頼りながら案件を進めることができました。私にも今年後輩ができたので、後輩に聞かれたら忙しくてもしっかり向き合い、答えようと思います。
最後に、学生へのメッセージをお願いします。
企業を選ぶときは、「学んだことがない」「したことない」という理由で選択肢を狭めないで、「やってみたい」「挑戦してみたい」と思うことにぜひ挑戦してほしいです。新卒採用は、経験が求められないケースも多いので未経験のことに挑戦するには最適なタイミングです。ぜひ、自分の気持ちを大切にして企業選びをしてください。