お二人が電通ライブを志した理由を教えてください。
青柳:大学で広告研究会に所属して学園祭のイベント企画に携わったことがきっかけです。そのほかに大学3年時に、先輩からの紹介でネット広告のベンチャー企業でインターンした経験も影響しています。イベントが楽しいという気持ちと広告の仕事が面白いという経験から、当社を志望しました。
あとは面接時、一番自然体で話すことができたのが決め手です。「楽しいことを続けていける仕事がしたい」という自分の素直な思いを、受け止めてくれたのが印象的でした。
海邊:私も面接で等身大に話せたという実感がありました。フランクな雰囲気の面接で、「面白いね」と深堀りして聞いてくれるので、気負わずに臨めました。
そもそも当社を志望した理由は、サークル活動での経験からです。サークルでは発展途上国に家を建てるプロジェクトに参加しました。サークルで感じた「大勢の人と何かをつくりあげる面白さ」、また芸術学部だったため「ものづくりができる環境」、この2つを軸に幅広い業種・企業を見ていました。電通ライブの「大勢の人と協力して、本番の1日をつくりあげる」ところは自分の軸に合っていると感じていましたね。
お二人の現在の仕事内容を教えてください。
青柳:出版社のコンテンツIPを活用したイベントや、ポップアップストアなどを手掛けています。最近はプロモーションの支援だけでなく、新しいコンテンツ開発のサポートもできるように働きかけています。
またリアルイベントだけでなく、テクノロジーを用いた表現も。例えば、通信会社が次世代移動通信システムの可能性を伝えるため、通信速度の速さを体感できるパブリックビューイングも担当しました。イベントの現場制作のみならず、ライブ配信のテクニカルな部分まで担うこともあります。
海邊:私の部署は、空間、映像、XRや音声AR・AIなどテクノロジーといろいろな専門性を持った人がいます。これらの専門知識を駆使して、クライアント企業のブランド価値を高め、生活者のエンゲージメント(愛着)を深める体験デザインを提供しています。どのような体験型イベントを、どのターゲットに向けてやるのか。企画前の段階からクライアントの相談を受けて、実現に向けて推し進めていきます。
私が現在メインで取り組んでいるのは、博覧会の総合プロデュース業務です。展示・建築・運営・広報パートがあり、私は広報プロデューサーとしてSNS運用やプレスリリース発表などを行っています。長期的にどのタイミングでどの情報を広報していくか、PR会社とともに戦略を練り、発信しています。
今までで一番印象に残った仕事は何ですか?
青柳:2023年まで、私と海邊さんは同じ部署で一緒の案件を担当していました。その中で印象的な仕事が、飲料メーカーの夏のキャンペーンで実施した、高校生が1000人集うイベントです。コロナ禍でかなえられなかった夢を実現させ、その様子をCMにするといった、電通ライブのなかでもCM撮影が絡んだ特殊なイベントでした。私はイベントの制作統括を行うプロデューサー、海邊さんは細かな調整を担うアシスタントプロデューサーとして、当日は1000人の高校生を受け入れました。
イベント会場は現在も実際に使われている校舎でした。そのため、金曜の夜から搬入準備をして、日曜夜には完全撤収をしなければなりません。また全国各地から来る学生のトラブル対応といったイベント事務局業務も担います。学生が到着したあとは、場を温めるためにグループごとにアイスブレイクをして打ち解ける場をつくり、現場の熱量を高めることも意識しました。
海邊:イベント実施中に、約12シーンを撮影して60秒にまとめたCMをつくりました。CM撮影スタッフとの綿密な連携が求められて大変だったのを記憶しています。
あとはイベントに参加した学生の熱量が上げる必要もないぐらいすでに高くて圧倒されました。実は参加した1000人は倍率2倍・約2000人から選ばれた学生たちでした。応募時に入力してもらった情報を一つひとつ読み込んで、かなえたい夢・イベントへの意気込みから選定したのです。私はコロナ禍に入社して、関わるイベントがすべてオンラインに切り替わった時期だったので、リアルイベントはあまり経験がなくて…。相手も自分も含めて、現場の熱量を直接感じられるリアルイベントの良さを直で体感した仕事でした。
青柳:さらにそこから、イベントを軸に多方面へ施策を展開しました。その一つがイベントを振り返る写真展。コロナ禍で鬱屈とした気持ちや参加した学生の晴れやかな気持ちを表現する場所をつくりたいと。現場でまざまざと学生の思いを感じ、イベント後の約1ヶ月でスピード実施しました。振り返ってみると「メッセージ性の高い」イベントでした。学生たちの熱意に当てられ、大人として責任を持って形にしなければと、身震いのする仕事でしたね。
海邊:写真展では、来場者が展示した壁や写真、どこでも自由にコメントを書ける場としました。最初は真っ青な壁が、終わる頃には真っ白になるくらい文字で埋め尽くされていたんです。コメントの中には、青春に対する想いのほか、「こういう大人になりたい」や「夢ができました」と我々イベントスタッフに向けたメッセージが書かれているのを見て、感動しました。
どのような人が電通ライブに合っていると思いますか?
海邊:何事にも好奇心を持って取り組める人です。活躍している先輩を見ていると、仕事だけではなくプライベートでも何事にも興味関心を持っているからこそ、アイデア出しのときの引き出しが多いです。電通ライブはいろいろなジャンルの仕事があります。やりたいと手を挙げると任せてくれることも多い会社です。どんな仕事にも興味を持って楽しめる人が向いていると思います。
青柳:電通ライブに限らずですが、プロデュース業務の根底にあるのは、納期に間に合わせること。仕切り上手な人、世話焼きな人、段取り良く物事を進めていける人が向いていると思います。「物事を進めていく」ことがベースにあります。
今後の目標を教えてください。
青柳:就活時にも問われた質問ですが、正直あまり変わっていないです。「楽しいことを続けていける仕事がしたい」。大学時代の友人と会うと、「やっていることが変わらないね」と言われますが、自分は褒め言葉として受け取っています。広告研究会でアマチュアとして携わっていたことが、今ではプロフェッショナルとしてお金をいただきながら、規模が大きくなったり、できることが増えたりしながら、変わらずにできている。すごく幸せなことなのではないかなと改めて思います。
最後に学生へのメッセージをお願いします。
海邊:就活時期は、自分なりの軸はありつつも業界を定められず、内定獲得をゴールとする日々を送っていました。焦りを感じるとどうしても視野が狭くなってしまいがちですが、自分がどうありたいのか、どう仕事をしたいのかをもっと考えればよかったと反省しています。ぜひ学生の皆さんには近視眼的にならず、大所高所な視点で考えてほしいです。
青柳:まずはたくさん会社をみてみましょう。その会社が世の中でどこに位置して、どんな役割をしているのか理解するところも含めて知るのが重要だと思います。知ることで、自分が突き進むべき道も判断できるはずです。数多ある道のなかで、プロデュースがやりたいと気づき、その先に電通ライブがあるとうれしいです!
海邊:実は新卒採用プロジェクトにも関わっているのですが、プロジェクトチームの喫緊の課題はミスマッチをなくすこと。ネームバリューなど表面上だけではなく、具体的な業務、例えばどういう人と関わるのか、どんな仕事の進め方なのか、働き始めてどんな姿になっているのか、さまざまな想像をして、マッチする会社を選んでほしいです。どの会社に一番合うのかをじっくり考えて選べるのは、学生の特権だと思います。